ゲーム会社で働く人の業界分析

ゲーム会社で働く人材として気になったことを独自に分析していきます。

?ヵ国 / 155ヵ国で売り上げNo.1 〜数字で見るClash of Clans(クラクラ)の本当の凄さ〜

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最近サボり気味ですいません。時間のある時に更新していきます。

 

今日は、孫さん(ソフトバンク)が2013年に買収したSUPERCELLの実態を数字をベースに明らかにしてみようとふと思い分析してみました。

すごい会社って皆さん定性的に思ってるんでしょうけど、実際どれくらい凄いのかって定量的には知らない気がするんですよねー

 

ということで表題にある通り、

155ヵ国のApp Storeの売上げランキング1位

SUPERCELL社に主眼を置いて調査してみました。さっそく、、、

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※ 参考:App Annie『各国2015/12/13 am 8:00の売上げTop1~5で集計』

 

1. Clash of Clans の凄さが際立つ

・155カ国中の55ヵ国で売上げNo.1を獲得

・市場規模が比較的大きいとされる主要16ヵ国中においては、11ヵ国/16ヵ国

 68.8%のシェアで売上げNo.1を誇っている(やばすぎるww)

米国/日本/イギリス/オーストラリア/ドイツ/カナダ/フランス/イタリア/中国/スイス/ロシア/韓国/オランダ/シンガポール/スペイン/スウェーデン(下記にランキング記載)

109ヵ国で売上げNo.5までにランクイン!!!!70.3%のシェア!!!!

 

2. 皆んな知らないSUPERCELLの凄さ

・世界155ヵ国の売上げNo.1の37.4%のシェアをSUPERCELLが獲得

(早くに買収を行った孫さん本当に凄いなと思います。少し前にインドのUberのような会社も買収しましたよね。)

Clash of ClansもHay Dayも『6人体制』で開発された

・リーン方式で開発し、カナダでアプリのウケを確認。良ければ、世界展開へ。悪ければゲームを閉鎖し、新しいゲーム作りへ!!

(信じられますか??こんなに世界的にヒットしているゲームが6人で作られたんですよ???)

SUPERCELLのホームページにいくとこのことが書いてあります。あまり表立って出てきていないですが、

 

”ゲームは巨大な産業ですが、Supercell が学んだ大ヒットの秘訣は、むしろ小さくなることでした。すなわち少人数チームでの開発です。どれくらい少人数かって?「クラッシュ・オブ・クラン」も「ヘイ・デイ」も、それぞれたった 6 人ほどの開発チームが作り出したゲームなのです。ややこしい上下関係や組織構造なんてありません。抜群の才能をもつアツいスタッフが自分のクリエイティビティを追求できる「自由」があるだけです。" SUPERCELL HPより引用

 

とにかくクリエーターがクリエイティビティを最大限に発揮出来る環境作りが行われているようですね。ここは、見習うべき部分だなと、、、

 

3. 日本とは異なるビジネスモデル

・Clash of Clans, Boom Beach, Hay Day全てガチャ方式の課金モデルではない。

・ユニットの強化・補充、武器等の強化、時間の短縮に当てられる。

・モンスト、パズドラ、白猫のようにRPGではない。

・世界の主流はガチャでなく、またRPGではない。

・日本のゲームを海外でヒットさせるためには、日本で作ったゲームのローカライズではなく根本から考える必要があるのかもしれませんね。

 

では。

KAZ

 

(参考資料)

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  参考:App Annie 各国2015/12/13 am 8:00の売上げTop1~5 主要国16ヵ国

中国スマホアプリ市場の全貌と驚きのシェア 〜中国vs日本vsアメリカ〜

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一昨日、リリースした

yu-kujo.hateblo.jp

こちらは、相当な反響をいただきました。

日本のスマホアプリを牽引される企業の方々のみならず、海外の方からもいいね!やシェアを頂きました。ありがとうございました。

 

今後とも独自の分析を行っていこうと励みになりました。

 

今回は、表題の通り

中国のトップセールス50位のジャンル別シェア

を算出いたしました。それでは、どうぞ。

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※・AppGraphyの2015/12/4 10:21時点(米国)、2015/12/4 16:30時点(日本)、2015/12/7 22:42時点(中国)のランキングを参照    日本のランキング[総合] | AppGraphy(アップグラフィー)

  ・米国はGAMEとGAMBLEを分類

  ・SNW(ソーシャルネットワーキング):LINE,ポケコロ,Skype,LinkedIn等を分類。

  ・MATCHING=出会い系

  ・音楽系アプリはMUSICに分類(Spotify, Radio系, Piano系, 歌アプリ系)

・中国に関しては、セールス50位以内アプリをリリースする2大企業のシェア表示

 

<分析結果>

中国のスマホアプリ市場は、日本の構造と非常に類似

・ゲームが92%を占める(日本と全く同じ)

・BOOK→VIDEOに置き換わっている(日本:漫画人気が伺える、国民性)

Tencentが Sales Top 50のアプリのうち42%を占める(驚愕の数字)

Tencent网易移の2社で54%市場の過半数を占拠

 

中国のスマホアプリ市場は日本と類似し、ゲームがほとんどを占めていたが、ゲームアプリ自体は自国の企業がリリースしているタイトルが人気であった。日本からは乖離性ミリオンアーサーが現地企業から、SuperCellが2タイトルが出ているのみと非常に排他的であることがうかがえた。

 

今後成長すると言われる中国スマホアプリ市場に海外企業が参入するには、中々の努力が必要そうである。今後の動向に注目したい。

中国2大企業がこのままのシェアを保ちつつ成長するととんでもないことになりそうだ、、、、

 

今回の分析から、アジアと欧米に差が出そうな感じがしたので次回は『イギリス』を題材に取り上げたいと思います。そして、欧米vsアジアの情報も掲載致します。

その次は、気になる韓国、インドネシア、インド、、、かな〜と考えていますが未定。

乞うご期待。

  

KAZ

 

(参考資料)

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日本スマホアプリ市場の全貌と異常性 〜米国VS日本〜

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スマホゲーム会社で働く者として気になることを分析していきたいと思います!!

 

第一弾はトップセールス50位までのアプリジャンルについて日米で分析してみました。

日本のAppStoreのトップセールスランキングってほぼゲームですよね??

これってかなり異常なんじゃないかと思いまして、初回は米国を対にtop50に占めるジャンルの割合を算出してみました!!

 

さっそくTop Sales 50のジャンル別シェアです!!!!

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※・AppGraphyの2015/12/4 10:21時点(米国)、2015/12/4 16:30時点(日本)のランキングを参照    日本のランキング[総合] | AppGraphy(アップグラフィー)

  ・米国はGAMEとGAMBLEを分類

  ・SNW(ソーシャルネットワーキング):LINE,ポケコロSkype,LinkedIn等を分類。

  ・MATCHING=出会い系

  ・音楽系アプリはMUSICに分類(Spotify, Radio系, Piano系, 歌アプリ系)

 

<分析結果>

・日本は、92%GAME!!!!!(異常)

・米国もTopはGAMEであるが、50%を切る48%!!!!

・米国は、20%GAMBLEが占める。(これまた国民性が、、、)

(日本のカジノゲームは、コロプラの『東京カジノプロジェクト』が100位前後にランクインするのみ)

・米国は、10%MUSIC8%VIDEOMATCHINGとGAME以外の分野への課金が目立つ。

・日本のMUSICやVIDEO関連はうまくいっていないことがうかがえる。(参入が最近であるためこれからに期待)

MATCHINGは日本でも150位以内での複数アプリのランクインが目立ち、『出会い』に対する課金のハードルが下がっている。

合コン1回 ¥5,000 = 1ヶ月課金額 ¥4,500(なるほど。笑)

・米国の結婚するカップルの約3割はMATCHING・DATING Appからと言われている。

 

やはり、日本はかなりGAMEに対して課金する傾向があるようですね。モンスト、パズドラの全盛期は月100億円の売上が立ち、その50%近くが営業利益になると言われているので本当に凄いことですね。

 

日本と米国でこれだけ課金の傾向が違うと単純に海外展開しても成功は厳しそうですね。GAMEのARPPU(Average Revenue Per Paid User)課金ユーザー1人あたりの平均売上金額も単純計算で日本よりも低そうなので、、、

 

また、日本でVIDEO関連のNETFLIX、hulu、Amazon VIDEOがどれ位伸びるかですが、ある程度で頭打ちになるのではと予想します。

・日本のテレビはクオリティーが高いのにタダ

・テレビ離れが叫ばれてはいるが、アプリのCMを打った際に売上・ユーザー数共に伸長することから一定数は必ず残りそう

・NETFLIX、hulu、Amazon VIDEO、スカパー等複数登録しても時間制約で見切れない

・月額1000円程度と天井が決まってしまう

・ゲームのように隙間時間(2~10分)で刻んでドラマ見たり映画みてもつまらないですもんね〜

・Youtuberの動画やアイドル、スポーツ、お笑い、音楽のちょい見が出来る動画関連が伸びるイメージは湧きやすいですね。

 

これらの問題を解決して、どのうように成長するかみものですね♪

 

とりあえず、ゲーム業界で働くものとしては、今回の日本市場の傾向は嬉しいことですが動向を見守るとともに、他国の状況も分析していきたいと思います!!!!

 

次回以降、韓国、中国、イギリス、インドネシアについても分析していきたいと思います!!乞うご期待。

 

KAZ

 

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